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中日新聞サンデー版「猫の名作文学」に『愛別外猫雑記』

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中日新聞サンデー版 大図解シリーズNo.921「猫の名作文学」に 笙野頼子『愛別外猫雑記』(河出文庫版)が紹介されました。 文学の世界における猫をテーマにした本を紹介した記事で、 近代文学・絵本・推理小説・現代文学・随筆集などの猫本を紹介しています。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/daizukai/2009/CK2009122402100007.html 上の東京新聞に画像がありました。小さくてわかりにくいですが。 『愛別外猫雑記』は「今や百花繚乱」というタイトルの真下に 「猫文学の極北」というフキダシ付で掲載。 水色とオレンジのビビットな色彩で一番目立ってるかも。 作中で何度も名前がでていた保坂和志さんも右下に紹介されてます。 以下に紹介された本をメモ。 ●昔から主役級 『 吾輩は猫である 』夏目漱石 角川文庫 『 ノラや 』内田百けん 中公文庫 『 贋作吾輩は猫である 』内田百けん ちくま文庫 『 猫と庄造と二人のおんな 』谷崎潤一郎 新潮文庫 『 猫町 』萩原朔太郎 バロル舎 「 愛撫 」梶井基次郎 ちくま日本文学28に収録 『 黒猫 』エドガー・アラン・ポー 富士川義之訳 集英社文庫 『 長靴をはいた猫 (河出文庫) 』シャルル・ペロー 渋沢龍彦訳 河出文庫 『 ジェニィ 』ポール・ギャリコ 古沢安二郎訳 新潮文庫 ●今や百花繚乱 『 なんといったって猫 新装版 』ドリス・レッシング 深町真理子訳 昌文社1967 『 ねこに未来はない 』長田弘 角川文庫1971 『 猫の縁談 』出久根達郎 中公文庫1986 『 猫に時間の流れる 』保坂和志 中公文庫1994 明け方の猫・生きる歓び 『 アブサン物語 』村松友視 河出文庫1995 『 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた 』村上春樹 新潮文庫1996 『 猫の客 』平出隆 河出書房新社2001 『 猫にかまけて 』町田康 講談社2004 続編『猫のあしあと』 『 トラや 』南木佳士文芸春秋2007 『 図書館ねこ デューイ 』ヴィッキー・マイロン 早川書房2008 『 猫の水につかるカエル 』川崎徹 講談社2009 ●随筆集 『 猫 』クラフト・エヴィング商会 中央公論新社2004 『 わたし、猫語がわかるのよ 』日本ペンクラブ編 光文社2004 『 猫は魔術師

この河出がすごい!2009

河出書房新社さんが「 この河出がすごい!2009 」を開催中。 2009年に河出書房新社から刊行された本で一番だと思う本を投票するシステムみたい。 私はもちろん『 海底八幡宮 』を投票したいのですが、残念ながらTwitterをやっていないのです。 どなたかツイッてる方、ぜひとも投票していただきたいと思う所存です。 12月28日まで! http://togetter.com/li/2199

毎日新聞に笙野頼子インタビュー

Don Quixote BBS 経由の笙野情報。 11月29日の毎日新聞に笙野頼子さんのインタビューが掲載されたそうです。 今週の本棚・本と人:『海底八幡宮』 著者・笙野頼子さん ◇終わりにして始まりの物語 http://mainichi.jp/enta/book/hondana/archive/news/2009/11/20091129ddm015070043000c.html 写真付。白髪じゃないじゃん!と思ったのは私だけか。 この『 海底八幡宮 』紹介、未読の人にオススメの記事。 著者の言葉を交えた説明で内容がわかりやすく解説されています。 そして次の作品の紹介まである。 3部作の完結であるが、「原始八幡シリーズ」の始まりの作品でもある。デビュー28年。「人力で掘って、ある日最後の鉱脈に当たった。ようやく私の課題が始まる」と力を込めた。生涯のテーマを掘り当てた著者の、充実ぶりが伝わってくる。 海のつぎは陸。原始八幡シリーズたのしみだ~。 そしてDon Quixote BBSには『 海底八幡宮 』感想リンク集も作られているのです。 http://www4.rocketbbs.com/741/bbs.cgi?id=kompira&mode=res&no=402 Panzaさん感謝です。 11月14日読売新聞夕刊の文芸季評にもちょっと触れられているとか。 どんな風に解説されてるんだろう。

東浩紀のつぶやきをメモ

佐藤亜紀氏のtwitterを楽しく読んでいたら、 偶然東浩紀を目撃したので、おんたこ的発言をクリップ。 純文学関係者でぼくを敵視するひとが多いですが、ぼくは文芸誌から依頼されて書いている/自分の意見を公表しているだけであり、そもそも文芸誌にも(ジャンルとしての)純文学にもあまり関わりがないし、彼らの利権を侵すつもりはまったくないので、敵意を向けないでほしい。といっても無駄か。 twitter@hazuma 2009年11月19日夕方 敵視?誰が?間違いを指摘、批判あるいは反論しているだけじゃん。 いいかげんな事や間違いを書いておいて批判されずにすむと思っているところがすごい。 きちんと読んで書評している安藤礼二氏や清水良典氏や川村湊氏は何も言われないのにねー。 純文学系文芸批評の再興は、できるひとがいるならばやったほうがいいと思います。ぼくが言っているのは、(1)ぼくは興味がないからやらない、(2)ぼくは別の市場で批評を作る、ということだけです。どうもその部分がいつもカンチガイされているんだな。 twitter@hazuma 2009年11月19日夕方 勘違いしているのは東浩紀の方じゃないの? 興味ないのになんで文芸誌の依頼受けるんだろ??断ればいいじゃん。 思想地図とかゼロアカとかが気に食わないなら、別に自分たちでムーブメント起こせばいいのに。 twitter@hazuma 2009年11月19日夕方 批判されるのが嫌ならムーブメントとやらをおこさなければいいんじゃ? 様々な人の東浩紀への批判を「敵視」「カンチガイ」「気に食わない」とスライド捏造して、被害者ぶっております。まさに匠の技。 しかし、私は別に東浩紀を敵視していないし興味もないのに、なんで出会うかな?

須礼戸美春は再登場?

今さらですが、 「人の道 御三神」後篇 に登場していた須礼戸美春。 『 だいにっほん、ろりりべしんでけ録 』 の帯に登場した「図書刊行会お得意様・須礼戸美春」さんですよね。 ・ 笙野頼子ゐき『だいにっほん、ろりりべしんでけ録』 誰かが指摘するからいっかと思っていたら、もう11月。 誰も押さないままのバスの降車ボタンみたいなことになってしまった。 忘れないうちに書いときます。 あと帯の文章は笙野頼子作だと『 ブックデザイン ミルキィ流 』にありました。 自分の本に「投石!用意」とか書いちゃうなんて面白すぎる。

「すばる」12月号に『海底八幡宮』の書評

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「すばる」の表紙画はスタイリッシュだね。 その「すばる」2009年12月号の「プレイヤード」に 安藤礼二さんによる『 海底八幡宮 』の書評が掲載しています。 どーんと見開き2ページだ。 「すばる」2009年12月号の目次はこちら http://subaru.shueisha.co.jp/contents/0912.html 『千のプラトー』を解説しつつ、『海底八幡宮』の亜知海を解説。 なぜ千プラがでてくるかというと、以前から笙野さんは千プラを使って小説をかくと明言しており、『海底八幡宮』はその一作目だから。 私は読んだこともないので、千プラ視点からの書評は参考になります。 書評自体がちょっと難しいけど、以下書評を引用しつつ理解してみる。 まず『千のプラトー』用語を解説。 「器官なき身体」=有機体・国家という体制に抗う戦闘機械と化した遊牧民たち 「強度の卵」=多くの差異をそのなかに包含しながら、融合状態にある多様体 そして引用。 器官なき身体は卵である。(略)人はいつも卵を、自分の実験の場として、結合された環境として抱えている。卵は純粋な強度の場であり、内包的空間であって、外延的延長ではない。生産の原理としての強度ゼロである。 『 千のプラトー 資本主義と分裂症 』ジル・ドゥルーズ フェリックス・ガタリ 笙野デビュー作「極楽」の地獄絵もまた、「器官なき身体」兼「強度の卵」だと。  一九八〇年から三十年近い歳月をかけて、ドゥルーズ=ガタリの到達した表現の地平を笙野もまた意識的かつ無意識的に受け継ぎ、それをまったく異なった次元へと展開していったのだ。グローバルな哲学表現にローカルな文学表現が接合され、特異な世界文学にして現代日本文学でもある未知なる表現言語が成立した。 安藤礼二さんも「世界文学」だって言っているよ! その言語によって形作られなければならないのは、国家という「捕獲装置」から開放された「器官なき身体」である。「器官なき身体」が押し潰され、歪められ、その力が簒奪されたところに有機体が、国家が、すなわち「捕獲装置」が出現する。国家に抗う戦闘的な遊牧民のもつ戦闘機械であり、国家の基盤となる魔術的な王がもつ捕獲装置にも変貌してしまう「器官なき身体」をいかに組織し直していったらよいのか。 なるほど、「捕獲装置」は最初は卵だった。 だれだって最初から国家権力の代弁者じゃな
@OBQOBQ 大阪ではその場にいる全員が音をたてて前方に転がり倒れる 吉本新喜劇か! dozeoff81さん、嘘だから。そんな暗黙の了解ないから。 吉本芸人だってテレビでは倒れるフリをするだけだから! ��簡略化した表現として) マジレスは無粋だけど、本当に信じて大阪でズッコケられても困るので。

付箋を貼った意味を忘れない方法

生協の白石さんにこんな相談がきていた。 最近記憶力が低下し、その分本のあちこちに付箋を貼っているのですが、その付箋を貼った意味が分かんなくなっています。 生協の白石さん 10月21日の回答 質問者:OBAMAさん 私もよく忘れる。 どーしたらいいんだろうと困ってたら、 カチャマイブックマーク でよさげな記事がブクマされていた。 発想コロコロ塾【18】付箋で読書を立体的にする-日経アソシエ 米光一成氏の読書では、半透明付箋で気になるトコに貼りまくるらしい。 それだと何で貼ったかわからなくなる。 そこで貼る「位置」を変えて、一目で意味がわかるようにしている。 記事ではこんなふうに貼り分けしていた。 1)付箋を貼る位置を変える ・重要な場所=飛び出すように貼る ・気になる場所=深く目立たないように貼る 2)貼る場所を変える ・本の下側(地)……例)初めて知った言葉や表現 ・本の横側(小口)…例)ページ全体が気になった時 半透明の付箋だから、文字に被ることを気にせずに自由な場所に貼れる。 だから貼る場所で意味を分けられ、カテゴリ分けができるのか。 これで貼った理由を忘れても思い出せそうだ。 さっそく試してみよう。

『海底八幡宮』書き下ろしメモ

『 海底八幡宮 』の書き下ろし「捕獲装置とは何か、─恐怖の理不尽力、その無知の欺瞞と零の捏造」にあった「青山真治」「山田茂」のエピソード。 知らなかったので、ちょっと調べてみました。 山田茂さん 『群像』2007年8月号に小説「ある言語からの報告」掲載 『群像』2007年9月号の創作合評で「ある言語からの報告」が取りあげられる 評者は笙野頼子・伊藤氏貴・中島たい子 『文學界』2009年7月号の新人小説月評で 笙野頼子は連帯を嘲笑し内面の牙城を信奉する日本近代文学至上主義者になる と書く 青山真治さん 『群像』2007年9月号に小説「天国を待ちながら」掲載 『群像』2007年10月号の創作合評で「天国を待ちながら」が取りあげられる 評者は笙野頼子・伊藤氏貴・中島たい子 『すばる』2009年3月号で短編小説「元競馬場」で創作合評らしき場面を「座談会」として描く どちらも創作合評が関係している? 青山真治さんの方は『海底八幡宮』につづき『人の道御三神』で検証されるようです。 次の河出から出す「人の道御三神」の書き足しに書く予定さ。実はその事を雑誌掲載時に作中で明言してるよね。 『海底八幡宮』p226 おぼえがなかったので見返してみると、「人の道御三神」後篇「え」映画三姉妹の項にありました。 彼は大物文芸評論家笙野頼子の批判をしているのでした(ならばコメントは刊行時の書き足しで)。 「文藝」2009年夏季号 「人の道御三神」後篇p240下段 ここ判らなかったのです。やっとすっきり。 小説「元競馬場」では「大物文芸批評家」が座談会に登場するのです。 ちなみに主役の名前は「零児」。ゼロかっけー! 一度言ってみたかったんだよね。 書き下ろしに登場したラブリー脱構築こだぬきさんは、 森見登美彦『 有頂天家族 』の「可愛い敵キャラ」になるといいんじゃないかな!

『海底八幡宮』の感想

笙野頼子『 海底八幡宮 』の感想です。 本作は、笙野頼子は権現・金毘羅だったのですシリーズ三作目。 『 金毘羅 』で自分が金毘羅だと目覚め、 『 萌神分魂譜 』で自己内他者ヒコと出会う。 本作では自分の中の目上・ボスの心・王の心を発見する。 今までは母に毎日のように電話していたけれど、もういない。 仕事上の「母」もなくなった。 長年つれそった伴侶・飼い猫ドーラも元気がない。 15才をむかえて夏をこせるかわからない。心配で目を離せない状態。 こんな時に限って嫌なえらい人からイタ電かかりまくるし、 訴訟するだなんだ脅してくる評論家もいる。 そんな悩みを亜知海に話す。 亜知海は宇佐八幡宮を作った王だ。 時の王権に追放されてから千五百年ずっと海底から民草を見守り続ける原始八幡の王。 真の王・王の本質そのもの。 亜知海は答える。「世の中の理不尽は税を取るための呪いであると。」 古代も現代も権力のからくりは同じ。 「歴史を繰り返すな。覚醒し越えていけ」 ──と、このへんまで理解しました。 だいにっほん三部作で「おんたこ」(反国家と名乗りつつ、やっていることは無自覚に国家@Panzaさん)を描写した。 『海底八幡宮』はそれを「捕獲装置」と名付け、国家権力とは何か、そもそも権力とは何か、 亜知海との対話から権力の正体を描き出した。 権力に本質はない。すっからかん。 オリジナルを本質をくいつくすコピーだ。 と亜知海は喝破する。 そうか。空っぽだから力がないし、力がほしいから本質を奪いにくる。 奪った瞬間は力を得られるが、その瞬間からコピーになって力を失う。 だからまた別の本質を奪うことになる。エンドレス。 私が知りたかったのはこれだ! このからくりがずっと知りたかったんだと思った。

文藝 2009年冬季号

文藝 2009年冬季号 「小説の書き方、読み方、愉しみ方」をチラ見したところ、 「20世紀批評・思想MAP/ガイド篇――陣野俊史」の フェミニズムの項【代表的作家・作品】の最後に、 「松浦理英子『親指Pの修業時代』、笙野頼子の諸作品(著作だったかも)」 という記載を発見。 諸作品ってどれだろ? それにフェミニズムの代表的作家だっけ??? ちょっと無理があるんじゃないですか? 松浦理英子『親指Pの修業時代』にしても、フェミニズムの項より前項の「クィア・(忘れてしまった)・ジェンダー論」方がふさわしいと思う。 笙野頼子の小説は初期から、フェミではごく一部しか理解できない。 それは著者の内面を追究した小説だからで、人の内面は歴史と現実と文化を反映する。 その反映と内面で取っ組み合った小説、と私は思っている。 女性作家で国家対抗系だからフェミってことかな?いやそれは安直すぎるか。 つか今は主役は人じゃなくて権現さまだし。 神様がフェミニズムって変な感じで違和感ありあり。

新刊「海底八幡宮」発売

『 海底八幡宮 』、とどきました。 きれいな青い装幀です。 紺から水色そして緑にグラデーションするカバーは、波しぶきのような光の上に立つタイトル。 水中に立つ鳥居のような赤い書名。 帯は秋の空のような、コバルトっぽい青と白。 明朝体の文が王の解説で、ゴシックが白髪の作家の説明だと思う。 帯でも対話しているみたい。 ひらくと見開きが金色! 屏風にはってあるような金箔っぽい、ぺかっとした金色が一面にあり白線で波が描かれている。 カバーをはずすと表紙は銀。 見開きをめくると扉は白。銀色の書名。 そこから透ける目次の黒文字。 これがきれいで…、何度も開いて撫でている。 シルバーの字に透ける黒字っていいなー。 なでてばかりでまだ読んでないんだけれど、書き下ろしの「捕獲装置とは何か、─恐怖の理不尽力、その無知の欺瞞と零の捏造」をチラ見。 ・新テーマ 荒神と無縁仏をさ来年あたりに追究されるとか。 ・金毘羅三部作の文庫化。河出書房新社より。 ・人の道単行本化は来年、とのご報告。 カップヌードルまづい、 が笑った。超ツボ。 私もまずいとおもうな。 アレは海の家とか山小屋やスキー場で、とにかく温かいもの何かくれーって時に食べるとウマイものだ。 袋麺の方がいい、という問題ではなく。 反論するためにいっているだけで、虐オタは美味いも不味いも感じてない、それが捕獲装置なんだよね、多分。

講演録「感情の本質、唯一絶対の他者」をアップ

ムカデに足の小指をかまれて腫れて、歩くと痛いモモチです。 講演録「感情の本質、唯一絶対の他者」の全文をアップしました。 笙野頼子資料室:慶応大学講演「感情の本質、唯一絶対の他者」 「Panic Americana」Vol.13に収録された講演録をHtml化したものです。 掲載を許可してくださった慶應義塾大学巽孝之ゼミの皆様に感謝します。 この講演録は2008年6月に慶応大学で行われた講演をテキスト化したもので、 「Panic Americana vol.13」に掲載されています。 http://web.mita.keio.ac.jp/~tatsumi/blog/2008/12/200813mirror.html これは巽ゼミが発行する年刊誌で、ゼミの学生さんが作られているようです。 巽孝之×小谷真理対談やギルモア講演、宇沢美子さんの『ハシムラ東郷』トーク、 ウィリアム O. ガードナーの今敏監督批評、ゼミ生さんたちの寄稿などバラエティに富んでいます。 私のお気に入りはラフカディオ・ハーンについての講義です。 ハーンのように虫や自然の美しさを理解して、脱近代化したいものです。 でも噛まれるのはいやだけど。 「鏡造人間ミラーマン」も文章がおもしろいです。特撮番組ミラーマンの魅力を熱く解説してくれます。 最終回の43話と44話が伝説的におもしろいらしい。 ちょうど今、 チャンネルneko でミラーマンを放送してるんですよ。 みていたら、敵の罠にはまって巨大化して団地をぶちこわしていました。 正義の味方のミラーマンが。 善悪は見方で変わるってことですね、ミラーマン! 今は37話。もうすぐ最終回。たのしみだなー。

『海底八幡宮』発売日は18日に延期

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「笙野頼子どっとよむ」で新刊の書影が掲載されていると知り、 もうすぐ発売なんだな~とわくわくしていたら Don Quixote BBS に、 >予約をしようとしたら、発売日が18日に延びてますね・・・。 え! あわてて河出書房新社のサイトをみると「発売日 2009.09.18」になっている。 うわーがっかり。 まだ日本書紀読み終わってへんから助かるけど…。 さみしいから書影をのせてみる。 話は変わりますが。 国民審査のたびに、最高裁判所の判例をチェックしようとおもいつつ……いつも忘れます。 でもウェブにはメモしてくれている人がいるのですねえ。ありがたやありがたや。 忘れられた一票 2009★最高裁判所 裁判官 国民審査 判断資料

『海底八幡宮』予約受付開始

笙野頼子の新刊『海底八幡宮』予約受付開始されました。 Amazonも予約はじまりましたよ。 ●e-hon http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refBook=978-4-309-01937-6 ●Amazon.co.jp  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309019374/ ●ビーケーワン http://www.bk1.jp/product/03155824 ●セブン&ワイ http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/R0446668 e-hon予約エクスプレスによると発売日は9月11日。 9月18日に変更。価格は1890円。

東海地震ではないそうだ

早朝、床がぐらぐら揺れた。 地震だ、けっこう長い、10秒・20秒か。 余震あるかなと思っている内に寝てしまった。 阪神大震災のときも寝ちゃって呆れられたんだった。 あのときと違って、寝室には物が落ちてこないようにしている。 寝室が一番安全、寝ても大丈夫なのだ(そういう問題ではないが)。 気象庁によれば5時07分に静岡で震度6弱、千葉・東京で震度4、 東海では震度3の地震があったようだ。

新刊『海底八幡宮』9月14日発売?

Don Quixote BBS に笙野頼子・最新情報! 昨年すばるに掲載された「海底八幡宮」が9月14日発売予定だそうです。 河出書房新社の書籍情報 わーいわーい! 書籍化するまでに宇治谷孟の「 日本書紀 」よもうと思っていたのに、買ったままだっ(汗) 『 激論!「裁判員」問題 』とか読んでる場合ではなかった。 今すぐ読まなくては~。

白石さんのエコブログ

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豆工房 コーヒーロースト に行ったら、『 生協の白石さん 』が置いてあった。 待ってる間に読んでみたら、なかなか面白い。なごみます。 ユーモラスで真摯な回答から生協の宣伝とつながるところがうまいなあ。 もっと読みたいな、と思っていたら 「コープみんなでエコブログ」で 白石さんのエコブログ が始まっていた。 ��月から10月までの限定。 テーマがエコなだけに、質問も真面目で白石さんの回答もかためだが、 アメさんのお気楽な質問への回答がおとぼけていてなんかいいな。 次の更新が楽しみ。

私も「ヌード欲しい欲しい!」て言うてみたい

ananのSEX特集。 付属のセックスDVDがひどい! という記事を読んで以来、どうにもむかついていた。 リードするセックスがなーんでご奉仕セックスになるんだよ。 セックスまで尽くす女をやるなんて。 ああいやだいやだーとむかつき続けていましたが、 i am runaway and proudで(SEX特集のananを買うとき)「 都心で領収書切れば恥ずかしくないよ 」という勇気ある行動にすべて吹っ飛びました。 フツーに買うより恥ずかしいような、 妹のために買うふりをして少女漫画誌買っていた同級生(少年)を思い出すような、 ともかく癒されました。ありがとう。

タスポの利用履歴が検察へ

全然関係ない話題だけど、タスポのニュース。 「タスポの利用履歴が検察へ」(世田谷通信) http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2009/07/post-a945.html タスポ情報、検察に提供 日本たばこ協会【共同通信】 http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009072501000753.html 協会は求められた個人の生年月日や住所、電話番号、カード発行日などのほか、たばこ購入の日時や利用した自販機の所在地を一覧表にして提供。免許証など顔写真付き身分証明書の写しが添付された申込書のコピーを渡した事例もあった。 できたばかりのタスポのカードを父が見せびらかしていたのを思い出した。 禁煙していたはずだが。 「使かわんけどなー」と嬉しそうにしてたので「使わないのに何故作る?」とは聞かなかった。 タバコ買えなくなるのがイヤだったんだろうね。 タバコを買う自由と引き替えに個人情報警察ダダモレだったと知ったらどうするんだろ。 自販機で買うなと父に言いたいトコだけど、田舎だとコンビニも遠いからなー。 ……いや使ってないはずだけど。

島尾敏雄『死の棘』

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今月の文芸誌、笙野頼子情報はないみたい。がっかり。 新潮7月号 は島尾敏雄の日記が掲載してるらしい。 先月「 死の棘 」を読んだばかり、ちょっと気になる。 「死の棘」は主人公トシオとミホの夫婦生活十年目の破綻、そして再生するまでを描く小説らしい。 まったく家庭をかえりみなかったトシオが、ミホの発病をきっかけに 夫として父として家族として、新しい世界を構築していくストーリーは見事。 現実の出来事を描きながら夫婦の家庭の精神世界を文章化している。 親密な人間がお互いの感情が影響しあって行動となる、 そういう精神的関係がリアルに小説になっていてすごい。 よむのは二度目。一度目は高校のときによんだ。 トシオの優柔不断ぶりと「こんな優柔不断のオトコはいやや」といった同級生のことを鮮明に覚えている。 今回はミホの気持ちがよくわかる。 浮気していたトシオの日記をみて、信頼を失う気持ちも、 家事をしているときに怒りにとらわれて夫を責める気持ちも、 「愛しあいたいだけなのに」と夜中にひとりごちる気持ちもわかる。 ミホの悲しみに胸が痛む。 1977年の作品なのにミホは今の女性となにも変わらない。違うのは十年我慢したところか。 赤ん坊が泣き出したら露骨に不機嫌な顔をするような、 家事育児一切やらず仕事と称して外泊しまくりの夫によく十年も我慢するよな。 そらノイローゼになるって。ならないわけがない。 と思ったら17年我慢している人がいるしー。 ・ 人を許せない悩み - 不妊・妊娠・出産・育児-女性の為の健康生活ガイド『ジネコ』 今もかわらない問題なのかも。 ミホのよき妻でありたい・トシオと愛しあいたい気持ち、それを裏切る発作的怒り。 トシオのよき夫でありたい気持ちとそれを裏切る感情。 理性と感情、抑圧と暴力、高ぶりと静けさの両極にゆれる精神に休まるときはない。 穏やかな時間さえ発作をおそれてくつろげない。 まるで戦時中のようではないですか。 トシオがミホを支配した10年、発作で逆転してミホがトシオを支配する。 でもミホは愛を求める。 ドメスティックバイオレンスな支配関係から、あらたに愛し合う平和な関係をすこしづつ築いていく。 そういう小説だったんだと今ならわかる。

阿呆ならいいってもんじゃないよ。『恋文の技術』

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わけのわからん講習から帰った家人が「幸福実現党って知ってる?」と聞いてきた。 教祖みたいな女性のポスターにそう書いてあったそうだ。 ノンポリですといわんばかりのへんな政党名だと思ったら、もうネタにされてた。 ていうか幸福実現するのが政治です 笑った。 だって「ザめしや」と同じバイバスに「幸福の科学」の支部があるんだもん、うちの近所。 新刊『 宵山万華鏡 』が出た日に読み終わるとは遅すぎる気がするのですが、 森見登美彦の『 恋文の技術 』をよみました。 手紙を書くのが得意な大学院生・守田一郎くんの書簡集です。 一応青春ラブコメみたいです。多分。 送り主が異なる毎に文体が変わっていくので飽きずに楽しく読めました。 変わっても古風で男臭くユーモラスなところは変わらず、 モリミー的純文章を堪能させてもらいました。 いやなニュースで鬱になっても、森見登美彦氏の文章をよむとクスクス笑えて 穏やかな気持ちになれます。不思議だ。 特に「おっぱい万歳」とか「ぷりぷり文句をいう」とか「ぷくぷく粽」とか、プ行フレーズがキュートで笑った。 あと「ねえ、モナミ。」は私の一番のツボ。名探偵ポアロかっつーの。 「無知無知野郎」もいいですねー、勉強がたりない人をいうらしいです。 わたしも「無知無知野郎」にならないように気をつけようっと。 追伸:アニメ「東のエデン」にでてくる平澤一臣が森見登美彦氏に似ていると思うのは私だけ?

「オニババ化する女たち」をよむ

痴漢や強姦の被害者をなんで責めるんだろう? ずっともやもやしていたが、北原みのりさんのコラムを読んで解けた。 京都教育大学の集団強姦事件 セックスが好きで、コンパで会った男の子とセックスしてもいいな、むしろそうなりたいな、という思いでコンパに行く女の子の気持ちそのものが罰せられることなんて、どういう思想だと思う。早稲田の男の子と知り合いたいな、恋愛できたらきっと楽しいだろうな、そういう思いでコンパに行く女の子を責めるって、どういう正義だと不思議に思う。 19歳の女性がセックスしたいと思うことが責められてたんだ。 女が性欲をもつことを制限されているんだ。 「キャミソールを着るから痴漢にあう」とか言う人がいるのは、そういう理屈か。 三砂ちずる『 オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す 』を読んだ。 これも割り切れない気持ちが残った。 独身の更年期女性がオニババ化すると言う話はナマハゲ的子供だましで笑えるし、 仕事ばっかりせず体を大切にしていこうとか、月経はトイレで流すとか(やってみたい)、 出産は痛く苦しいものではなく気持ちよいもので体と向き合える貴重な体験だとか、 なかなか面白いのだが、なにかもやもやする。 生殖を中心に人生を考えるp197  女は子どもを産む道具か、などと言われていましたが、もちろん女は子どもを産むための道具ではありません。女は子どもを産むための、人間です。だから人間として子供を産むと言うことをもっと大切にし、そんな大切なことを産業社会の養成で、反故にさせないことが大切だと思います。p198 道具を人間と言い換えても、意味が変わっていない。 子どもを産むために女はあると言っているのだ。 子宮があるから産むべき、といわれると心を無視された気がする。 一人一人の内面がないみたいに扱われた気分。 セックスするか生殖するか、そこから自分で選びたい。

コモドオオトカゲは毒をもつ

今日はすごいニュースを二つも知った。 ブログ・ 服従するが果たさない 経由。 つらい時は君を想い出すよ。君がつらい時は、ぼくを想い出しておくれ。 忌野清志郎さんが闘病時に小児がん幼児にエールを送ったとか。 もうひとつはブログ・ かめ? 経由。 コモドオオトカゲのなぞ解明 獲物に毒を注入 コモドオオトカゲは別名コモドドラゴンと呼ばれている、 「 人の道 御三神 」後篇にでてきた可愛いコモドドラゴン三姉妹のことですよ。 コモドオオトカゲは獲物を攻撃する際、かみついた相手の傷に毒を注入していることが、オーストラリア・メルボルン大のチームの研究で明らかになった。 がぶっと獲物に噛みつき、弱って大人しくなった頃合いに毒を注入するらしい。 チームによると、この毒には血の凝固を妨げる作用がある。獲物は多量の出血を起こし、血圧が降下して死ぬという。 大量出血で失血死!これは人間もイチコロだなと思ったら、実際に襲われて亡くなった方もいるとか。 恐竜と間違われただけあって強い。最強のトカゲだ。

清水良典『文学の未来』(2)

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清水良典『 文学の未来 』は「純文章宣言」から始まる。 それは小説・エッセイなどジャンルに関係なく、面白い文章かどうかで良い作品か決めようという主張(だと思う)。 たしかに最近ジャンル分けできない小説が多い。 私自身も文章が退屈だと飽きるタイプなので、読んでいて納得。 第一章では、作文に着目したコラムをまとめている。 作文から近代小説成立期から言文一致の歴史と功罪や日本国憲法の抑圧性を批判する展開は面白い。 そして世代間の文章に対するスタンスの指摘も。 第二章は近代小説の作家毎の批評。 谷崎潤一郎・内田百間・林芙美子・幸田文・井伏鱒二・吉行淳之介・島田敏雄。 最後の島田敏雄『死の棘』の解説は目から鱗。 作者の妻は創作のパートナーだったという視点から、『死の棘』島尾ミホは狂気の人ではなく神の相似形<聖ミホ>として書いているという。 これは…斬新じゃない?いますぐ読み返したくなった(けど本がみつからない…)。 第三章は現代小説の作家批評。 高橋源一郎・筒井康隆・川上弘美・赤坂真理・小川洋子・柳美里・笙野頼子の七人。 個人的読後感から段々と深い洞察に入っていくスタイルで読んでいなくても楽しめる。 柳美里はモデルの人権侵害として一部削除されて出版された『石を泳ぐ魚』を取りあげている。オリジナルと改訂版と比較し、オリジナルの重要なメタファーが禁じられ作品性が反対になっていることを指摘する。 その次が笙野頼子とくると、清水良典のスタンスが伝わってくるような気がするのだ。

清水良典『文学の未来』(1)

清水良典『 文学の未来 』を読みました。 ラストに「闘う文/夢みる文―笙野頼子」が収録されているからです。 例の「論座」2008年5月号笙野小特集の寄稿文が大幅加筆で16ページにボリュームアップ。 2008年時点で笙野頼子を総まとめした批評文になっております。 わかりやすい解説でにわかファン(私)には大変ありがたい。 そこには、現在に至るまでの笙野頼子の戦いの原理が刻まれている。「私」を束縛し、「ない」を規定しようとする外部の力と徹底的に争うこと、そして同時に外部の原理のさらに「外」に立ちうる「私」を想像しようと試みること、――その外と内に向いたベクトルが同時に働くような闘争として、彼女の文章は運動しつづけているのだ。p302 そうそう、笙野作品は束縛の外にたつ「私」を創っている。 笙野頼子の魅力の中で、その創造力が一番好きだ。元気になれる。  時代が最も軽んずるもの、無価値と断ずるもの、「ない」ことにされたものたちの封印された声に、笙野は「習合」する。その対象や敵が今後どのように移り変わろうとも、笙野頼子の闘いは永続する。p311 野良猫も天狗もカッパも原始八幡もナイことにされたもの達としてモチーフになっている、てことですね。 国家とか権力と闘っているとばかり考えていたが、「無価値と断ずる」もっと大きな枠の力を射程に入れているのかもしれない。奥が深いなー。

「人の道 御三神」後篇の感想

笙野頼子の最新小説「 人の道 御三神――人の道御三神といろはにブロガーズ後篇 」 おもしろかったっすね~。遅まきながら感想です。 ちなみに 前編のあらすじはこちら 。 「御三神は、ネタブログを許さない」 御三神 後篇は、いろはにブロガーズの話から始まります。 いろはにブロガーズ。それは御三神の公式サイトのリンク集です。 「三姉妹」のブログをいろは順にリンクしています。 リンク先は「お隣ブログ」になるので、実際にブログ主の「お隣」まで行き 隣人として生活を共にされます。(ストーカー?) そのときブログに偽りがあると分かれば ――罰します 。 ブログ上に事実をバラされ、写真を晒されるのです。 嘘はなくても、いいかげんな三姉妹ブログは書き換えられるハメに。 しかし、よきブログは祝福をうけます。 御三神のようにほぞぼそと生き延びてきたGS演歌やコモドドラゴン・いたこ達、 血のつながりはなくとも健気にいきる三姉妹にも福がさずけられます。 それが本人達にとっても福かどうかはわかりませんが、結果的に全てのブログがストップ。 顕彰されたところも無視されたブログもすべて更新停止しています。 ブログに嘘を書いたら罰される まじこえ――。 私のところに来てほしくないな。 そういえばウチの両隣は空室だったな…、御三神のお隣ブログにされたら速攻住める。こわっ。 でも三姉妹のブログじゃないから対象外だ。 それ以前に小説の中の話、フィクションなんだから現実にはありえない。 なのに毎日新聞の笙野頼子インタビュー記事を勝手に掲載したら罰されるだろうな、とか思っている。 なんか子どもの時に「雷様にへそを取られるぞ」と脅された時と同じ。 「嘘つくと閻魔大王に舌を抜かれる」「死んだ後地獄に堕ちる」みたいな事もいわれた。 本当に地獄があるわけないじゃんとバカにしつつも、 いざ雷がなると「へそを取られる」と急に怖くなったり、 地獄に堕ちたらどうしようと一瞬想像してしまう。 現実にはありえないと分かっていても、ふと頭をよぎるのだ。 そんな風に「嘘を書いたら御三神に罰される」と刷り込まれてしまった。 ようするに私は御三神の凶神ぶりにすっかり怯えていて、 ネットの善悪を御三神を基準にして考えるようになっているのだ。 ネットは自由に書けてなんでも簡単にコピーできる。 いいことも悪いこともネットでは気軽にできる。だから

「人の道 御三神」後篇

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笙野頼子の最新作! 「人の道 御三神――人の道御三神といろはにブロガーズ後篇」 「文藝」2009年夏季号 に掲載されています。 目次は河出書房新社の公式サイトにあります。 http://www.kawade.co.jp/np/bungei.html ネットで取り扱っているのは アマゾン と ビーケーワン だけ。 なので駅の大型書店に行って買ってきました。これから読むぞ。

今日は何の日?

風俗嬢にお説教(1) ワイネフさんが酒浸りの上に風俗通いしているらしい。 たしか禁酒してはったハズなのにな。 と思ったら、「はぐれベジ ・ 貧乏派」では段ボール肉まんを再現? にくまんの なく頃に (紙隠し編) フツーに美味しそうなんですけど。 うちにみかん箱が山ほどあるので、つくってみようか。 ところで「 人はなぜ宗教を必要とするのか 」「 仏教と日本人 」を立て続けに読んで、法然と親鸞のラディカルさに感心しきり。仏道に帰依しそうな勢いです。

文藝 2009年夏季号に新作

Don Quixote BBS 経由の情報です。 河出書房新社の「もうすぐ出る本」欄に「文藝」2009年夏季号が掲載されています。 そこに【小説】笙野頼子 とあるので、 おそらく「人の道 御三神――人の道御三神といろはにブロガーズ前篇」の続編が掲載されるかと。 特集は穂村弘。文章が面白い歌人さんが登場だ。 発売日は4月7日(火)。 花粉症つらいけど後一週間、頑張るよ! アマゾンで予約受付できます。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001VZJVGM/ref=nosim/ 雑誌販売を始めた ビーケーワン でも発売日に注文できるかもしれません。

今日は笙野さんの誕生日

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『笙野頼子 虚空の戦士』

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どっと読む が更新されました。ご無事なようで安心しました。 ほんとどっと安堵した(←ダジャレじゃないから)。 一方私は花粉に悩まされている。 その上月経がはじまり、脳の血液が不足して集中できない。 結果「アマテラスの誕生」を読んでもループばかりして進まない。 あきらめて清水良典『 笙野頼子 虚空の戦士 』を読む。 2001年までの笙野作品を取りあげた書評集。笙野頼子年譜も収録されている。 装幀が美しい。文章は詩的で端正でわかりやすい。そして的確な読みと分析。もくじは以下。 Ⅰ 聖域を漂う「私」 沸騰する石/疾走する烏賊 Ⅱ 地獄皇帝の逆襲 「極楽」「大祭」「皇帝」1 「地獄」を疾走する巫女 「極楽」「大祭」「皇帝」2 ”水”を夢みて「海獣」「冬眠」「夢の死体」「虚空人魚」「呼ぶ植物」 『なにもしていない』 『居場所もなかった』 『硝子生命論』 言語国家と「私」の戦争『レストレス・ドリーム』 『レストレス・ドリーム』 『二百回忌』 『タイムスリップ・コンビナート』 『母の発達』 『太陽の巫女』 『パラダイス・フラッツ』 『東京妖怪浮遊』 『説教師カニバットと百人の危ない美女』 『ドンキホーテの「論争」』 『渋谷色浅川』 Ⅲ サルたちが聞かぬふりをする「純文学」論争 「純文章」としての笙野頼子 あとがき 笙野頼子年譜 日本語と戦う前衛作家、と明確に書かれている。 陶芸家が粘土の土を探すことから始めるように、 デジタルアーティスト前田ジョンが制作のためにソフトをプログラムすることから始めるように、 出来合いの日本語ソフトを解体し、自分専用日本語ソフトを作り上げたということか。 笙野頼子の文章が力強いのはそのためなのだ。

亀レスですみません

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溝口睦子著「 アマテラスの誕生―古代王権の源流を探る 」を買って帰って、「Close To The Wall」をみたら同じ本が紹介されててビックリ。 2009-02-23 アマテラスの誕生と誕生ならびに変貌 しかもアマテラス本特集三本立て。 kingさんの読者はいきなり面食らったろうが、私は嬉しかった。 「おは水」の次にとりかかっているんだ、たぶん。 一緒に「 折々のうた 」復刻版を買った。 子どものとき新聞の一面の「折々のうた」だけは欠かさず読んでいたことを思い出して衝動買い。 和歌はさっぱりわからなかったが、わかりやすく端正で知的な解説文が好きだった。 一日ひとつずつ読もう。 イスラエルの文学賞「エルサレム賞」授賞式の村上春樹のスピーチに感動している人が多い中、金光翔さんの考察は鋭い。 村上春樹のエルサレム賞受賞スピーチについて また、村上は、自分のスピーチが「政治的なメッセージ」でないことを繰り返し語っているが、パレスチナの民衆から見れば、イスラエルの蛮行を世界的大作家は拒絶していない、という「政治的なメッセージ」以外の何者でもないだろう。もちろん村上がスピーチで、例えば、「賞金の1万ドルは、全額ハマスに寄附する」とでも表明すれば話は変わってくるだろうが。 なるほど、寄付したら鼠小僧みたいで格好いいな。 村上氏はパレスチナを卵、イスラエルを壁に例えて、卵の側に立つといったそうだ。 ならばパレスチナに賞金を寄付するにちがいない、 とそのニュースを待っているのだが、まったく聞こえてこない。 そういう村上氏の行動だけをみると、イスラエルの利益になる行動、 すなわち壁の側に立っているようにみえるのが不思議。 余談だが、アメリカ在住の日本人作家をエルサレム賞に選んだのは、そこが比較的イスラエルの批判が少ない国だからかな。

「人の道 御三神」あらすじ

「文藝 2009年夏季号」に掲載される(であろう)後篇にそなえて 「人の道 御三神――人の道御三神といろはにブロガーズ前篇」のあらすじをまとめてみます。 物語の舞台は、一見神社の公式っぽいサイト。 縦書きで水中画像しかないおかしなサイトで、リンク先はブログだけが48+25個もある。 そしてトップ動画の「人の道御神宮建設予定地」をクリックすると、 ネット内神社人の道御神宮のトップページに飛ぶ。 ここでは古代、九州・大分県の宇佐地方を守っていた最古の神々、人の道御三神を解説している。 なぜ宇佐地方の最古神であった御三神がネット内神社におられるのか、 征服され追放されつづける受難の歴史を古代から現代までたどる。 解説するのはおなじみ金毘羅。熱く語ってくれます。 国家権力にパージされる御三神の経歴ゆえか、管理人のトークは権力論めいてくる。 神社の解説サイトなのに。 でもサイトらしくきちんと目次があって、 トップページ、サイトの御紹介。 ��0-1)人の道御三神、その前代と起源。 ��0-2)空視点の発見、権力の「根拠」。 ��0-3)御三神の御受難、その構造について。 ��0-4)ネット外神社建立者へのさらなるご注意。 ��0-5)人の道御三神のなさらぬ事、嫌な努力について。 ��1)人の道とは何か、その御紹介と、ある不思議について。 ��2)御三神の御続柄、その諸説について、御由緒を添えて。 ��3)人の道御三神様正式名諸説と、少し不良化しちゃった御事情について。 ��4)さてここより、お待たせの人の道御神宮御縁起、S倉「出沼際記」です。 ��5)またウィルスにならせ賜う御三神様縁起、「その時作者は、あばら家降臨」。 ��6)そしてお楽しみ人の道御三神いろはに巡行記、これは御三神達の御ブログとその交友録です。そしてその結末は(7)に。 ��7)本読みの隣人須礼戸美春の事、「普通」の隣人寸志暮夫の事。――御三神の御短気。 ��8)さて大事です、人の道神社、今後のスケジュールとお願い。 ��9)おまけ、何が出てくるやら判らぬトロイのスパイウェア福袋です。 前編は(2-3)で終了する。 ��2-1)権力とは何か、馬鹿と理不尽とゼロの世界である。 ��2-2)神をつかって税金を取る法。 ��2-3)御三神の御由緒 江戸時代、経済が進んだ都市部で受け入れられた御三神は、消費的で単機

参考文献―海底八幡宮・人の道 御三神

「海底八幡宮」と「人の道 御三神」の参考文献をメモしました。転載歓迎。 ��※)は私が書き込んだ覚え書きです。 「海底八幡宮」(すばる2008年10月号) 今までのものに加え 鈴鹿千代乃『 神道民俗芸能の源流 』国書刊行会 ドゥルーズ/ガタリ『 千のプラトー 』河出書房新社 ジル・ドゥルーズ『 記号と事件 』河出文庫 中村元「 『華厳経』『楞伽経』 」東京書籍 中野幡能『 八幡信仰 』塙書房 ソーカル事件:「 ドゥルーズ/ガタリの現在 」平凡社 80~102p 近藤和敬の論考 ��※ arsvi.comに目次あり) http://www.arsvi.com/b2000/0801ky.htm 阿知女礼法:日本古典文學大系(3)岩波書店 ��※ 日本古典文学本文データベース に載っているかも?) 人の道御三神といろはにブロガーズ前篇「人の道 御三神」(文藝 2009年春季号) 義江彰夫『 神仏習合 』岩波新書 吉野裕子『 蛇 』講談社現代新書 (※ おそらく講談社学術文庫) 鈴鹿千代乃『 神道民俗芸能の源流 』国書刊行会 ドゥルーズ/ガタリ『 千のプラトー 』河出書房新社 ジル・ドゥルーズ『 記号と事件 』河出文庫 中村元「 『華厳経』『楞伽経』 」東京書籍 中野幡能『 八幡信仰 』塙書房 遠山美都男『 天皇と日本の起源 』講談社現代新書 森浩一『 日本神話の考古学 』朝日文庫

野武士さんと読書メーターの「おは水」感想

ネット野武士ことkingさんの Close To The Wall で 『おはよう、水晶――おやすみ、水晶』の書評がアップされています。 http://d.hatena.ne.jp/CloseToTheWall/20090213/p1 複雑な本作を真正面から解説されています。 作中で触れられているネット騒動へのリンク、さらに他ブログの感想記事をまとめて紹介している力作です。 笙野頼子ばかりどっと読む が休止して「これはちょっと頑張らないといけないな」とまとめてくださったようです。 休止を知ったとき、私もがんぱらなきゃ!と思いましたよ。 でもくやしいけどPanzaさんのような精読はどうやっても出来ない。けれど何かできることをやり続けたいと思います。 読書メーターの『おはよう、水晶――おやすみ、水晶』のコメント・感想、いいですよ~。 http://book.akahoshitakuya.com/b/4480804161 泣けるよね、泣いたよね。 「何かの胎動」と読んでいる人もある。 なるほど。ヒトトンボはまた別の作品で開花するのかも? とおもえば挫折するヒトもあり 春夏冬中:笙野計画挫折 冬休み中に「笙野頼子さんの桃木跳蛇と沢野千本が出てくる作品を読みまくり計画」って無謀すぎるやろソレ。 相当体力を消耗しそうなハードマラソンだ。 次は『増殖商店街』から入ると楽しく始められるのではないかと思われ。 ファイト!
夕刊を読むの忘れていて、うっかり見逃すところでした。 毎日新聞2009年1月26日夕刊 文芸時評の「私のおすすめ」コーナー 野崎歓さんの三冊に『 おはよう、水晶――おやすみ、水晶 』が選ばれています。 http://mainichi.jp/には掲載されていないので紹介します。 野崎歓さんのおすすめはこの三冊。 1)津島佑子『 あまりに野蛮な 』 2)笙野頼子『 おはよう、水晶――おやすみ、水晶 』 3)ジャン=ポール・デュボワ『 フランス的人生 』 女性作家たちの忍耐強い精神 自らの痛みや苦しみの源を見つめ続けることで、「我」を越えた境地に達する。そんな忍耐強い精神に恵まれているのは、男性よりも女性作家たちの方なのだろうか。  短絡的に決めつける必要はないけれど、ついそう思わされる本を立て続けに読んだ。  (中略 一冊目のおすすめ)  「傷のある眼球」をもつ女性作家が目を凝らしてみる世界は、悪意や欺瞞に溢れているが、「水晶の中の虹」のような美にも溢れている。笙野頼子ならではの文章の鮮烈な味わいに浸る。  (後略 三冊目のおすすめ) なるほど。悪意が描かれるから「水晶」の美が際立つのかもしれません。

リンク集を作成

「 人の道 御三神――人の道御三神といろはにブロガーズ前篇 」で、 海底八幡宮のサイトには48+25個のリンクがあるくだりで、 ウチにはリンク集がない、と気づいた。 作ろうと思ってずっと忘れていた。 これはいかんといまさらリンク集を作成。 感想ブログをアルファベット順・いろは順にしてみた。 海底八幡宮のサイトにならって。 ところで48+25個のリンク数は、いろは歌と濁音の数からきているんだよね?

スキニービッチ オーガニックダイエット

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「オーガニックダイエット」っておもしろそうだと読んでみた。 『 スキニービッチ 世界最新最強!オーガニックダイエット 』 予想に反して「ベジタリアンでダイエット」という内容。 いきなり野菜だけなんてムリ…と思っていたら、 122冊におよぶ参考文献のデータを元に、わかりやすい文章 フランクな口調でポジティブにポジティブに 「砂糖はデブのもと」 「牛乳コーヒージュースビールはやめなさい!」 「あなたは腐りかけの肉を食べているのよ!」 といわれると、大好きだったケーキや鶏肉がまずく見えてくるから不思議だ。 人工甘味料アスパルテールの危険性など添加物の解説もバッチリ。 ビタミン・ミネラルの基礎知識や一ヶ月分の食事メニューまであるから、 もう今からチャレンジするしかない!という気持ちにさせてくれる。 一番おもしろいと思ったのはココ。 あなたの精神状態と食べるものがそれにどう影響しているかを観察してみて なにか不健康なものを食べているとき、どんな気分?食べた直後は?一時間後は? 食べたものが心に影響するなんて考えたこともなかった。 気をつけてみると、夕食前に調子わるくなる時はきまって砂糖たっぷりのおやつを食べていたり、唐揚げをたべた次の日は調子わるかったり…。 影響すると思うと自然に野菜中心になってくる。 年始からチャレンジして三週間弱。 体重は変わらないけど、体脂肪は減っている! 運動してないのに、すごいな。

「喪の途上にて」の喪の作業

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「 おはよう、水晶――おやすみ、水晶 」を読んだとき、「 喪の途上にて 」を思い出した。 「 太陽の巫女 」のときもそうだった。これは喪の文学だと思った。 「 喪の途上にて―大事故遺族の悲哀の研究 」は、突然にかけがえのない人を亡くした時の悲しみの研究だ。 事故などで急に家族を喪った悲しみを「急性悲哀」と精神医学ではいうらしい。 その悲しみを受け入れるにはいくつもの段階を経る必要があるという。 p79 第一期は、対象喪失を予期する段階。 第ニ期は、対象を失う。 第三期は、無感覚、無感動になる。 第四期は、怒りの時期であり、対象を再び探し求め、対象喪失を否認するなどの試みが交差する。 第五期は、受容の時期で、対象喪失を最終的に受容し、断念する。 第六期は、対象を自分から放棄し、 第七期で、新たな対象を発見、回復するとした。 ��『地域精神衛生の理論と実際』山本和郎訳 医学書院 1968年)  カプランの段階分けになると、あまりに図式的で紹介するのがためらわれる。しかし、いずれにせよ、人は耐えがたい体験に対し、一定の緩衝装置を持って段階的に受け止めていくものである。どれかを飛ばすことも、抑圧することも、もう一度生きていくための障害になる。 p185 しかし忘れてはならないことは、悲哀も人生に於いてなくてはならない感情であるということだ。わたしは悲哀を軽減するために、この文章を書いているわけではない。悲しみを十分に、しかし病的にならないように体験し、起こってしまった悲劇の向こうに再び次の人生をみつけださんがためである。 私は中高校時代に祖父母を亡くした時、無意識に現実と自分に透明な壁をつくった。 なくすのに十数年かかった。悲しみから逃げるとあとで苦労する。 笙野頼子さんとPanzaさんが十二分に悲しめるよう、「喪の作業」に障害が少なきよう、祈る。

「文藝」2009年春季号に連作

「文藝」2009年春季号に笙野頼子の小説が掲載されています。 河出書房新社|文藝 2009年春季号 「人の道 御三神――人の道御三神といろはにブロガーズ前篇」 「群像」2008年3月号エッセイで触れていた”「文藝」で連作”は前後篇だったんですね。 カチャマイブックマーク 経由の情報です。 清水良典の文芸評論集『文学の未来』に笙野頼子の批評が掲載されています。 http://www.fubaisha.com/search.cgi?mode=close_up&isbn=2068-5 目次によると最後に「闘う文/夢みる文―笙野頼子」とあります。 「論座」2008年6月号の寄稿と同じタイトル。これを本に収録したのかな?

謹賀新年

あけましておめでとうございます。 あけおめコメントを頂いた上、ずっと欲しかった ベジネット を一割引でゲット、なにかよい一年になりそうです。 今年の目標は、笙野頼子資料館の迅速な更新と 週一回以上ブログを更新することです! 今年もよろしくお願いいたします。